経営改善
金融機関に融資を依頼した時に、『経営改善計画書』の作成及び提出を求められることがあります。
十分な担保余力があるか、毎年黒字決算で金融機関の信用を勝ち取っている企業であれば心配ないのですが、そもそもそのような企業は大きな設備投資でもない限り融資を必要とはしていません。
本当に必要な企業にはなかなか融資の実行が下りないというのが現状であり、融資条件として『経営改善計画書』が必要になってくるのです。
また、金融機関の融資が必要ではない企業においても経営改善は常に怠ってはならないものです。企業体質を強化し、未来永劫まで存続できる盤石な基盤を築くためにも、ぜひ『経営改善計画書』を作成されることをおすすめいたします。
経営改善計画書
経営改善計画書に定型的な様式があるわけではありません。融資依頼時に金融機関が独自の書式を用意していて、それにしたがって作成を依頼される場合もありますが、企業が独自で作成したものがあればそのまま受け入れてくれるケースがほとんどだと思います。
計画書の内容については、融資を依頼した企業の財務内容や経営状態によっても様々な要求がなされるのですが、おおむね以下のような内容を盛り込むことが必要になってきます。
経営改善計画書の内容
企業の概要
沿革、事業内容、従業員数、組織体制、関連会社、代表者の略歴等
業績推移及び財務状況
直近の決算から3年程度、直近の試算表等
経営上の問題点及び課題
経営悪化に至った経緯・要因
事業分析
業界動向、外部要因、内部要因
経営改善に向けた取組
財務、業務、事業、資金繰り等
数値計画
当期及び3か年から5か年の中期計画等
以上のようなものが必要となります。
特に数値計画はただ作れば良いというのではなく、今後の実績との対比を求められますので
達成可能な計画を作成しなければ後で苦労することになります。
とりあえず融資をうけたいというのがお決まりのパターンですが
本来の経営改善の意味をよく考えて、改善に向けた取り組みを行ってください。